HENTAI & English learning room
 
エロゲと英語のブログ
 



Feeling Heart

古き善き時代への再訪

胸が苦しくなるとはよく言ったもので、その作品は私が経験しなかった青春の1ページを埋めるに相応しい一時を提供し、ある意味で私の人生を狂わせ、またある意味では心のオアシスともなり得た。
おそらくこちら側の業界で最も偉大な作品であり、そしてその後の全ての作品の原点とも言える。我々のような同じ穴の狢は誰もが彼女たちとの一時に思いを馳せ、そして今の姿があるのだ。

エロゲアニメ最高傑作であり私が唯一万人に進める作品

この作品のアニメ版(旧作)は私の知る現代アニメにおいて最も評価の高い作品であり、今後これに匹敵するアニメはやはり現在の萌え文化が衰退するまでは確実にあり得ないだろうと断言できる。ただそれだけという状況を描くことの難しさ、そして日常の中で展開するヒロインたちの僅かな心の揺れ動きを可能な限り透明に描くことに成功した非常に完成度の高い一作である。
今改めてこの作品を見ても、現在のアニメがどれだけ間違った方向に進化したかが窺い知れる。キャラの良さだけをアピールする風潮は今に始まったものではないが、本来このような娯楽は脚本ありきであって、キャラはそれを演出する一要素でしかないのである。

主人公の前でキャーキャー言い合っているヒロインを現実で想像できるだろうか?
誰の目から見ても分かるような幼稚な行動で心情の変化を表現する人間がいるだろうか?

現実の人間は必ず心の中を悟られまいとする。そこは個人に残された最後の砦であり、最後まで自由な空間でなければならないことを自身で理解しているからだ。これをいかに表現して理解させるか。この部分にこそ製作者の手腕が問われるべきである。ある映画では、ただ演者の顔がアップで映し出されるだけになり、またある映画では、影だけでそれを表現する。我々はただそれだけで演者の心情を理解しようとするのであり、その本能をせき止めるような、ただそのまま答えだけを見せるような作品はただただ幼稚なだけなのである。
この作品もやはり女性キャラが所狭しと主人公の周りに付き纏うが、面白いことに、主人公に好意を抱いていることが直接表現される場面は非常に少ない。ただひたすら主人公とベタベタしないことが、逆にヒロインたちの一時の淡い恋心を連想させる。「ちょっと気になるかも・・・」という気持ちはありながら、それが霞の中に消えていくが如く表現されるヒロインの感情表現は見事である。視聴者がヒロインの魅力を発見しようとする動きに対して、極力無駄な邪魔を省こうという思慮が同時に見て取れる。強制的に魅力ある女の子だということを視聴者に押し付けることはしないのである。
後半の2~3話はこれこそ神作で、決してやりすぎず、抑えすぎることのない絶妙な線をゆく表現力は、他の追随を許さない見事なものと言える。無音であることが、キャラ同士の会話の中での心情の変化を我々に伝える。13話、志保があかりの家にお見舞いに来るカットを見る度に、私はアニメの可能性を改めて再認識する。これほどまでに、最初から見ることを進めたいアニメは他に無い。最後に、心の奥底からとてつもない虚無感が襲ってきてこそ真のオタクだとも言えるアニメだが、改めてアニメの面白さを知るためにも、まだ未視聴の方は是非全話鑑賞をお勧めしたい。



11月27日(金)00:10 | トラックバック(3) | コメント(0) | 趣味 | 管理

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