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エロゲと英語のブログ
 



2010年6月を表示

I'veの再評価

やはりエロゲボーカル曲の原点はここにあった

最近偶然ニコニコ動画でI'veレーベル名曲集なるものを視聴し、数多ある製作曲の再評価を行うべきだと思い至った次第である。昨今は私もこの業界の一線から身を引いて久しく、特定のメーカーを除いてはボーカル曲も自主制作されることが多くなったことを知るのみではあるが、それでも彼らI'veの存在感そして安定感は最早述べるまでもないといったところだろうか。
エロゲ業界を知らないものからすると、I'veという単語すら聞き慣れないところかと思われるが、その実態は「レーベル」という広い意味での楽曲製作集団というよりも、KOTOKOという名の歌手を中心としたゲーム系ボーカル曲請負歌手協会である。ただし必ずしもこのレーベルを冠する義務や暗黙の了解は存在せず、時にI'veに属する歌手ですら個人活動を行う。この集団と他の集団の大きな違いは、声優活動を主としているかどうかであり、I'veは元から音楽制作を主としているためか、未だその独特のクオリティーは他の追随を許さない。
彼らは仕事の一環で曲を製作し歌うのではなく、曲を製作して歌うことこそが仕事であって、このことがいわゆるオタクコンテンツとその他の音楽業界との橋渡しになっていることも興味深い。ある者はここから二次元の魅力を知り、またある者はここから音楽そのものの魅力を知るのである。「一般人でも聞ける」と銘打って彼らの曲が取り沙汰されることは多々あるが、それはやはり元が純粋な音楽制作集団であるからこそなのだろう。

雑食系音楽集団

I'veの凄さはなんといってもその中心であるKOTOKOが何でも歌うということに尽きる。彼女がいなければ、この業界も間違いなく全て声優ビジネスに巻き込まれていたことだろうと思う。確かに昨今はほぼそのようになってはいるが、今やI'veは、エロゲ業界における数少ない良心と言っても過言ではないだろう。なんとかその門戸を音楽で食っていこうという人々に広く開放することはできないだろうかと私は考える。私は声優業を主とする集団がアイドル顔で巷を席巻する現状を善しと思わない。顔を出したいなら、最初からそちらの業界で勝負すべきなのだ。下手をすると、やがて声優をやればTVに出れると思った人たちが声優業界に集中し、本業のクオリティーの低下にも繋がる。そのようになる前にむしろ、二次元業界とは係わり合いの無い音楽業界からこちらの世界に技術や人員を輸入して、ゲーム音楽というジャンルの発展に寄与させるべきではないだろうか。
話をI'veに戻すと、それだけI'veという存在は貴重ということであって、改めてその軌跡を辿ることは、ゲーム業界全体を通しても、その発展を知る上で非常に重要なことなのである。

【Sledgehammer Romance】元長さん今何してはるんすか?

KOTOKOの声質といえばそれまでだが、やはりどんな曲も「一般人受けする」という観点では少々弱い印象を受ける。しかし大塚 愛があれだけ単純な歌詞の曲で成功しているのだから、エロゲ曲が巷で聞かれるだけの土台はあると考えられる。
個人的にI'veエロゲ提供曲最高傑作と思っているImaginary affairであるが、これを是非aikoあたりに歌ってほしいと思うのは私だけだろうか。歌わせる人を選べば、いくつか通用する曲があると私は考える。KOTOKO本人に合っている曲調というものは、Face of FactWe surviveに見られるような、打ち込み臭が強く比較的早いテンポの曲であり、残念ながらこのような曲は大衆受けし難い。

長くなったのでこのあたりで切るが、エロゲから長らく離れていた諸君も、改めてI'veの魅力を再発見する旅に出てみてはいかがだろうか。



6月11日(金)03:45 | トラックバック(21) | コメント(5) | 趣味 | 管理


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