HENTAI & English learning room
 
エロゲと英語のブログ
 



2008年4月を表示

ナギサの 3 岩波千果シナリオ

The 2nd After summer....

80点は下ることの無い最高クラスの出来。ねこねこ解散以来、私が長い間求め続けてきたシナリオがそこにあった。
私は思い出した。純粋な心でねこねこソフトの作品をプレイしていたあの頃のことを。

願いを叶えてくれるという銀の糸。人生をも狂わせる狂気の糸に、彼らが託した「願い」とは何か。
幼い頃の記憶。二人が共に歩んだ時間は、あの時から始まっていた。
遠い旅路の先にある結末。記憶の奥底に眠る「想い」は朱に収束する。
照りつける太陽。夏陽炎。二人の「約束」はこれからも続く。
人生の転換点。その一週間は彼らにとってどんな一週間になるのだろうか。
非日常の世界。彼が住むべきではなかった世界。それでも彼はその世界に憧れた。

私は幸福である。こうしてまたあの頃のシナリオに出会えたことを神に感謝する。
私はこの喜びを上手く表現できるだけの語彙を持たない。ただとにかく嬉しかったのだ。もう見ることもできないだろうと思われた、あのラストまでの流れと、EDを迎えた瞬間の衝撃に、また出会えたことが。
それはあの「ストロー」に表現されるような、日和シナリオの如く。
それはあの「ペンキ」に表現されるような  シナリオの如く。
それはあの「信号機」に表現されるような、120円の如く。
人は皆幸せであるべきだ。為すために努力を続ければ、きっと願いは叶う。私が彼(ライター)に習い続けてきたことだ。
どんな小さな心掛けでもいい。そこに何かの意味さえ見出せれば、それは大きな「結果」として、私たちを祝福してくれる。
どれだけ裏切られたことか。コットンソフトを今まで見捨てなかった結果がここにある。

言葉を必要としないシナリオ

このシナリオに無駄な言葉は無粋だ。とにかく購入してプレイしてもらいたい。
真に素晴らしいと思えるシナリオには、多くの言葉が浮かばないのが人間であり、それをありのまま伝えることが、最も私の「想い」を伝えるのには最高の手段だと思う。
ねこねこ時代も含めて、木緒なち氏の書くシナリオとしては過去最高傑作と考えて間違いない。前作から数えてさほど開発期間もなかっただろう今作。細かい部分の粗を挙げればきりが無い。しかしそれはほぼどんな作品でもある話である。これが見つけられない作品こそ、後世に残される最高の名作であろう。
何故このようなねこ時代の香りを強く残すようなシナリオが書けたか。それは彼自身がそのようなプロットを好むという他に、当時のシナリオ構成に回帰を目指した部分もあったと思われる。ファンの声も大きかったに違いない。そしてそれを成すために欠かせなかったのは、旧ねこスタッフのご尽力などではない。彼自身の努力こそである。
彼にここまで高い評価を下したことは過去無かったはずだ。しかし今回は無事このシナリオを発表できたことを、私は最大級の敬意を以って賞する。
久しぶりに10kを払っても良いと思える作品に出会った。今後コットンは彼を中心に纏まるべきだろう。

少し大袈裟すぎたか常識的に考えて

私はこれまで木緒なち氏が携わってきた、ねこ後期の作品にそこまで過大な評価は与えてこなかった。これはメインのライターである片岡氏に私が傾倒していたことが大きく関係することは言うまでもない。というのも、私が好きになったのは片岡氏の作り出す世界観と表現方法であって、それ以外のライターはねこ前期から製作に携わってきたメンバーを除けば全てがおまけでしかなかったのだ。しかし朱の発売後、片岡氏は徐々に第一線から退いていき、弟子とも言うべき彼らが氏に教わりながら製作された作品の色が濃くなっていった。悪く言えば、このシナリオについても「その時代に戻った」という言い方ができるのだが、時の流れは彼を特に、そして更に成長させたと言うべきだろう。
このシナリオを語る場合には、せめてねこねこ時代からの作品の移り変わりぐらいは知っておいてもらいたいものだ。それが無くとも十分に楽しめるシナリオであることは間違いないが、私はこのシナリオに、ヒロインの「成長」と共に、ライターの「成長」も見た。それを十分に勘案しての評価がこれである。
名作レベルの泣きゲーが登場しなくなって久しい昨今、これは何かキャラやシナリオなどに新しさや新鮮さが得られなくなってしまったためと言う者もいるが、決してそのようなことは無いとういうことを、このシナリオは雄弁に物語っている。



4月30日(水)18:20 | トラックバック(0) | コメント(2) | 趣味 | 管理

ナギサの 2  柳生あおいシナリオ

あなたはヒギンズ教授にでもなられるおつもりか

非常に歪な設定をされたヒロインである。確かに新しい設定は出尽くした感があり、これからはその組み合わせによるところが大きいわけだが、この組み合わせは実に難しい組み合わせを選んだものだ。いわゆる昨今言われるようなツンデレに対して家事上手と庶民的な家庭環境をプラスし、そこに金髪というキャラデザインを用意したことはかなりの挑戦と思える。
おそらくこのヒロインはシナリオプロットが初期の段階からあったヒロインの一人だろう。そうでなければ、あのようなキャラデザインは考えにくい。自然なところを目指すのであれば黒髪ショートで胸は小さめに設定すべきであろう。あえてそれをしなかったのは、個別シナリオで彼女の成長が描かれていくなかで、最終的に最も絵になる、逆に言えばわざと序盤のプレイでプレイヤーに違和感を感じさせるような設定にする必要があったためである。後から黒髪のヒロインが追加されたところも大きいだろう。
田舎の漁師町を舞台にした作品ということで、漁師を親に持つヒロインとしては男勝りで気が強く、負けん気が強いという設定がベストと思われる。それに萌えを追加して一捻り加えたのがこのヒロインなわけだが、個別シナリオをプレイしていくと、ヒロインの成長過程においてはこの口調も正解に思われるが、やや乱暴なだけに感じられる部分が大きい。もう少し性格的な部分で「田舎らしさ」を表現できれば、更に魅力あるヒロインになっただろう。やや惜しいと言えるヒロインである。

できるだけ自然な流れを心がけたか

漁師業というものはその実非常に伝統があり、男性と女性の役割がはっきりとしている稼業である。やはり今でも女性はあまり船に乗らないし、魚そのものを売り捌くのも男性の仕事である。彼らは同業の者と横の繋がりを持つ世界で生きているため、非常に負けん気が強く、情に厚いところはこの作品でもそのまま描かれており、実際これは事実に沿う。しかし驚かれるかもしれないが、女性についてはこれが当てはまることはほとんど無い。それではなぜこのヒロインはこのような性格になったか。おそらく姉妹二人という子供を持つ親が、特に一人目の娘については男に負けないぐらい強い女に育てようとしたという背景がそこにあるのだろう。その中で、個別ルート分岐後に見せるこのヒロインの姿は、やはり漁師町の女性としての考え方を覗かせている。強烈に「女性」を意識させようとする後半部分のシナリオは、シナリオの起伏を意識したという点で非常に自然な流れを保ち、その部分では十分に評価できると言えるだろう。

結末を先送りする行為

この作品全体を通してのテーマは、主人公自身の「成長」こそが根幹にある。それをヒロインを通して学んでいく構成になっているわけだが、このシナリオでは更にこれを「先送りにする」という部分でメインのシナリオとの繋がりが強い。メインヒロインである夏生シナリオではそれどころか「先に進みながら暗中模索する」というかたちを取っている。前向きに検討できる人間ばかりではない。目を逸らしたからこそ、初めて分かるものもあるだろう。どちらのシナリオが面白いと思うかは人それぞれであるが、着眼点の違いを楽しめることは間違いない。
シナリオをいかに面白く見せるかについては様々な技法があるわけだが、その部分についてこのシナリオではややムラになっている部分もある。プレイヤーが最も盛り上がってほしい部分ですんなりとそのイベントが終わるというのは、ライターのプロット作成のミスなのか、それともそのような挑戦なのか、または全くそれすら考えなかったのか。

相変わらず終わらないシナリオ

まったくシナリオ序盤の問題提起をほとんど無視した終わり方である。結局何のために主人公は田舎の漁師町までやってきたというのか。しかしながら、この問題に対する答え方は2つしか無いわけで、片方を既に夏生シナリオでやっているから、確かにどう描いたところでこの結末は避けられないだろう。せめて「これが俺の答えだ」ぐらいは書いてほしいものだ。



4月27日(日)20:56 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

ナギサの 1

片岡とも先生、今回もお疲れ様でした。

やはりコットンということで、そこにねこねこの影を無理矢理にも感じずにはいられないのが私なわけで、今回もどのように片岡氏が活躍するかについてある種の期待と、新興メーカーとしてはそれを裏切ってほしいという期待の2つが共存する中で、今回のこの作品は見事にそれを裏切ってくれたという結果であった。
前作のレコンキスタに比べれば、シチュエーションとしてはねこねこ後期のそれに近いものをプレイ前から感じていたわけだが、スタッフの中には旧ねこスタッフもいるわけで、作品の「クセ」という部分では、片岡氏のそれを除いた部分ではかなり濃いねこねこ色を感じる作品となっている。というのも、ねこ社員としても比較的初期の作品から携わっている海富一氏の作風が、ほぼラムネに近い舞台設定の中で何を仕掛けてくるかと言えば、やはりいつもの「自分ルール」である。これで完全にラムネと同じような作品になる環境が整ったわけで、ねこねこ後期の作品が好きな人にすれば、この作品は非常に高く評価できる作品に仕上がっている。

行動力のある主人公が選ばれるわけ

進学校に通う主人公が休学してまで海の家を手伝いにやってくるというシナリオなわけだが、現実的にはこの「休学」という選択肢を選ぶことのできる人間は多くない。実はこの行動ひとつで一部の泣きゲーマーは「ねーよwww」と意見するわけだが、流石そこまで悩んだことの無い人々である。ネットなどで凝り固まったような意見しか目にしない者には、このような人間の考え方を理解するのは難しいのかもしれない。
主人公が行動するということは、つまりプレイヤーに対してしのような考えを持たせることを意味する。一見突飛に見える主人公の行動であるが、その実真意は「プレイヤーが何故その行動を主人公が取ったかについて考える」という部分にある。それは「若さ」であり、「迷い」でもあるが、それが決して間違いであるかどうかは、本人たちにしか分からないのであって、同時にシナリオの根幹部分を成す重要なファクターとなっている。
主人公が思い切った行動を取ったのは何故か。それは120円の冬でも同様に、「自分ルール」こそが彼にとって何か重要な意味を持っていたのかもしれない。

ラーメンはネギ抜きで

コットンもそっち方面で色々と勉強してきたらしい。こういった繰り返しの技法はじわじわと笑いを誘う。前作までをプレイしていないと分からないようなスターシステムもどうかと思ったが、シナリオの本筋とはあまり関係ない部分での登場なので、減点することも無いだろう。旧作のキャラをいつまでも大事にするねこねこソフトからの良い伝統を別の形で受け継いでいると言えよう。
それにしてもねこねこ時代には(本編中においては)考えられないタイプの絶妙なギャグセンスである。それ独特の「雰囲気」は薄れているが、他のメーカーでも一般的に用いられるような引用ネタを絡めて、これはこれで悪くない雰囲気を作ることに成功している。ねこねこ時代のおまけ部分のノリを一部本編に持ち込んでいるような印象だが、シナリオライターがそのままなので、確かにそうならざるを得ないだろう。

正直これまでのコットンにはがっかりさせられてきていたので、私も特に大きな期待はせずにプレイしていた。しかしその後、この予想は見事に裏切られることになる。



4月25日(金)03:59 | トラックバック(0) | コメント(1) | 趣味 | 管理

俺復活の瞬間

その日は澄み渡った晴れ空だった。

今日この時、ネットの開通に伴って、私の一人暮らしが始まったことをここに宣言する。
申し込みから約一ヶ月待ちという長い期間の禁ネット生活も無事に乗り過ごした私は、今までとは少し変わった部分もあるかもしれない。それは皆様がラジオ放送を通して感じればいいことであって、私が言うことではないわけだが、ともかくこの長い休止期間の間に、いくつか積もる話もできたところなので、それも含めて今日からの復活をここに宣言する。



4月24日(木)02:47 | トラックバック(0) | コメント(3) | 趣味 | 管理

俺復活の瞬間

その日は澄み渡った晴れ空だった。

今日この時、ネットの開通に伴って、私の一人暮らしが始まったことをここに宣言する。
申し込みから約一ヶ月待ちという長い期間の禁ネット生活も無事に乗り過ごした私は、今までとは少し変わった部分もあるかもしれない。それは皆様がラジオ放送を通して感じればいいことであって、私が言うことではないわけだが、ともかくこの長い休止期間の間に、いくつか積もる話もできたところなので、それも含めて今日からの復活をここに宣言する。



4月24日(木)02:47 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理


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